自然とともに、すくすく。のびのび。
三重県四日市市の
小川の流れる幼稚園です。

2月の聖句

今月の聖句

「愛はすべてを完成させるきずなです」

コロサイの信徒への手紙3章14節

 

2月の聖句

 2月は『きさらぎ―如月(衣更着、生更ぎ)』。
寒から春が立ち、草木が更生する意味です。未だ、寒さの残る中、草木の芽が大きくなり、雪の下にある野菜も山菜も育ち始めます。私たちの身体も自然の一部であり、生命体の「育ち合う力」というきずなによって、新しく生成長するのです。

 コロサイの信徒への手紙は私たちが日々に新しく生きることを求めています。なぜなら「あなたがたはキリストと共に死んで(2:20)、あなたがたの命はキリストと共に神の内に隠されているからです(3:3)。」 だから「古い人をその行いと共に脱ぎ捨て、新しい人を着なさい。新しい人は造り主のかたちに従って、ますます新たにされ真の知識に達するのです(3:9-10)。」新しい人は造り主のかたちに従って…とは、創世記1章27節にあるように、神の似像(にすが)(イマゴ・ディ)であり、他のすべての生き物たちと区別されて理性・道徳性・宗教性をもち、文明や文化を造り出し、優しさやモラルに富み、高度な言語活動が出来る存在だからです。即ち「原義」と呼ばれる知識と義と聖を持つ者として創造されたのです。しかし、創造主である神に逆らうという罪(原罪(げんざい))によってすべてを失いました。自然界とのきずなを失い、「実に全被造物が今に至るまで共にうめき、共に産みの苦しみを味わっています(ローマ書8:22)と記されています。

  現代のこのような情況について、ノーベル化学賞を受けたパウル・クルッツェリは、地質学的に見て地球は新しい時代に入ったと言い、「人(ひと)新生(しんせい)(Anthropocene)」と名付けました。私たち人間が地球の在り方を、取り返しのつかない程、大きく変えてしまったのです。文明が進み、有史時代(B.C.6000年頃)以来、旧・新約時代、そして産業革命を経た頃、280ppmだった二酸化炭素濃度が、2016年には南極で400ppmを越えました。これは「鮮新世」と区分されている400万年前の時代の状況であり、謂ゆる温暖化の問題です。

 「人新生」の意味は、人間たちの文化活動の痕跡がわずか250年(特には第2次世界大戦後の半世紀の間)に地球の表面をおおいつくした時代という意味です。地球上の各所に於いて、地震、水害、森林火災等、100年に1度といわれる異常気象が頻発(ひんぱつ)しています。2100年(22世紀)までに、平均気温の上昇を産業革命前と比較して、1.5℃未満に抑え込むことが科学者の悲願です。このまま現在の生活スタイルを続ければ2030年には1.5℃を超え、2100年には4℃以上になることが危惧されます。今の園児の皆さまが、園長の年齢になる頃、22世紀です。1980年前後から始まった現在の「全地球化(グロバリゼーション)」は、「新自由主義」という極端な経済至上主義であり、あらゆる面での自由化は格差社会を生み、激動とか不確実とか曖昧(あいまい)性は政治、経済、宗教など人間の営みの中心を混沌(カオス)社会へと貶(おとし)め、「分断と不寛容」の社会風潮を生みました。更には新型コロナウィルスの追い打ちです。全地球化された網目の中に素早く侵入してパンデミック化しました。

 私たちは今、神さまの大きな試練の中に置かれています。“新しい人を着なさい。神のかたちに似るために古い人を脱ぎ捨てなさい”格差社会とコロナによる閉塞感の中で隣人との距離が遠くなり、きずなを失い、他人(家族内も)の考え方や言動に対して、受け入れるゆとりや余地を失い不寛容になっています。人との関わりをさけています。人の世のことには、正解や解決策が容易にあるわけではありません。今、私たちに必要な能力は「容易に答えの出ない事態に耐える能力」です。

 「あなたがたは神に愛されている者として憐(あわれ)みの心、慈愛、謙遜(けんそん)、柔和、寛容を身につけなさい。主があなたがたを赦(ゆる)して下さったように、あなたがたも同じようにしなさい。これらすべてに加えて愛を身につけなさい。愛はすべてを完成させるきずな(帯(おび))です。またキリストの平和があなたがたの心を支配するようにしなさい。また感謝する人になりなさい(コロサイ3:12-15)。」この聖書の御言が今の時代に求められる最も適切な能力です。この園に関わる全ての者に平和と平安がありますように!

 

 

 

園長 山田 昭和